法華講全国大会



第38回全国法華講大会 議長挨拶 

平成27年5月17日 名古屋駅前 ウインク愛知大ホール



 正信会議長   三重県津市 経住寺住職 古川興道師





   正しい信心の継承が大事!
 爪上の土として自信と誇りを!


 みなさん、ようこそ名古屋へおいでいただきまして、誠にご苦労様です。
 名古屋から遠いというと、北は北海道、南は九州です。北海道からご参加の皆様、手を挙げて下さい。ご苦労様です(会場拍手)。それから九州の方、手を挙げて下さい。ご苦労様です(会場拍手)。全国大会ですから、各地からご参加されています。遠い近いはともかく、今自分がここにいるということが大事ではないかと私は思います。つまりそれぞれが、事情を抱えたり、都合があったり、困難の中を一つひとつ乗り越えて、今ここにいる自分たちに対して「よう、がんばったなぁ」という拍手をお互いにしたいと思います。ご苦労さんです(会場拍手)。
 第38回日蓮正宗正信会法華講全国大会が、信心篤き八百有余名のご参加をいただき、盛大に開催されましたこと謹んでお祝いを申しあげます。(会場拍手)。
 当大会にあたり、中部・三重両教区の僧侶ならびにご信徒のお手伝い、ご支援により、このように立派な開催ができ、正信会を代表して厚く御礼を申し上げます。両教区のみなさん、ちょっとご起立を願えますか? 寝とるひまはありませんよ(会場笑い)。会場のみなさん、拍手をしてあげて下さい(会場拍手)。
 今大会は「正信の継承は我等が使命」というテーマのもとに企画をされ、映像・所感発表・僧侶の抱負・講演等と、それぞれがその趣を語られました。
 正信を継続していくということが、いかに大切か。年配の方も若い方も正しい信心の継承が大事です。正信会の未来を拓くために、みなさん方に精進いただきたいと願います。
 それから、第一部の映像「法難を乗り越えて」は手作りなんですよ。業者に任せれば、相当の費用がかかったでしょう。いま正信会は節約中なんです(会場笑い)。この正面の題字も、僧侶の手書きです(会場拍手)。ありがとう。私が書いたわけではないんですが…(会場笑い)。
 映像は金沢の最勝院ご信徒・中谷勝さんという方に、仕事の合間がんばってもらったんです。中谷さんきてください。それから映像のナレーションは今日の司会の徳田賢一さん・西山直加さん、この3名がやってくれました(会場拍手)。手作りで行われた全国大会ということで喜んでおるところです。ありがとうございました。


 昨年東京で開催された全国大会において「東京宣言」を発表しました。おそらくほとんどの方が憶えていると思うんですよ。(会場笑い)だけどもう1度いっておきます。
 それは「正信会の統一見解を遵守する」でしたね。本門戒壇の大御本尊を私たちは信仰の根本としていこうと。これは日蓮正宗の命ですから絶対に否定することはできません。それから「英邁(えいまい)な御法主には信伏随従していく」と。これは正信会発足当時から、僧俗の約束ごとです。
 あの阿部日顕さんのように嘘をついて法主になったら、そりゃダメです。それを私たちが「どうなんですか」と聞いたら、問答無用で僧侶は擯斥(ひんせき)、その僧侶についている御信徒は追放など、「やめてくださいよ。そんないい加減なこと」といいましたが、現実はこうです。だけど今思うと、私たちはそのお陰で正信の信心ができたのですから、擯斥されたのは仏様の導きだと思うんです。
 それから、真の日蓮正宗の僧俗は誰かといった時に、現在において信徒はみなさん方、この壇上に居られる方と法務で来られない正信会の僧侶しかいないんですよ。だから私たちは、真の僧俗であるということを自覚して欲しい。正しく信心が行われているのは我々正信会の僧俗だけなんです。ということですので折伏・覚醒運動に精進しようというメッセージを東京宣言に込めました。
 「仏法を学する者は大地微塵よりをほけれども、まことに仏になる人は爪上の土よりもすくなし」と涅槃経に説かれています。信心する人は多くても、真の成仏ができる人は少ない。成仏とは信仰的な幸福といいますか…砂浜を歩くと足の爪の上に土が乗りますよね。僅(わずか)なことを爪の上の土といいます。それほど信心していても成仏する人は少ない。その理由を大聖人様は「師によりて我が心の曲がるを知らず」と、こう仰せです。
 師とは師匠、あるいは指導者、あるいはグループ長などによって、それぞれに所属されている信徒や会員が、「我が心の曲がるを知らず」と…。正しい信仰から段々ずれる。そんなことあるんかなぁと思っても、世間には洗脳って言葉があるじゃないですか。以前、オウム真理教でも、賢い人が無差別殺人を起こしてしまった。それに似たようなことは、よくあります。
 旧法華講の方以外は、ほとんど創価学会から正信の門を叩いたと思いますが、今から50~60年ほど前は、折伏!折伏! で、毎日燃えるような信仰活動だった。折伏をして早く広宣流布をしようと、日本・東洋・世界へと広げ、本門戒壇の大御本尊を広宣流布の暁には、そういう堂にご安置して、懺悔滅罪の道場にしようということでね、みなさん正直に信心をがんばってきたと思うんですよ。それがそれが去年の11月、創価学会は会則の教義条項を変えて、「弘安二年の御本尊を受持の対象としない」と、こう宣言したんですよ。
 今後は日蓮信仰の命である本門戒壇の大御本尊を拝みませんと。これでは大聖人様の法を利用しているだけです。池田創価学会は政治権力に陥ったのかなぁ。可哀想に、みんな幸せを求めて信心をしたんですよ。それが今日(こんにち)ではこのような状態です。おそらく、牧口さんも戸田2代会長も悲しんでいると思いますよ。だからといって哀れむばかりではなく、彼らを折伏をしないといかんですよ。
 それと宗門、阿部師の権力欲というのも困ったもんです。嘘をついて猊座に着いたのを、宗門の僧侶はみんな知っているのに、黙って知らんぷりしている。そんなことは許されませんよ。日蓮正宗の歴史に一大汚点を残すことになる。そのために、私たちも訴えていますけど、宗門自身が阿部日顕師を弾劾(だんがい)するしかないと思いますよ。外と中からでないと、大きな組織の改革は難しいんです。
 それともうひとつ、本門戒壇の大御本尊は御宝蔵に秘蔵され、広宣流布の曉にお出ましになる御本尊です。時に内拝というのもありますが、これが日蓮正宗の伝燈法義です。しかし宗門は、戒壇の大御本尊を直拝しないと成仏できないと。2年ほど前から言い始めたのかなぁ。 直拝(じきはい)とは直接拝むことです。蔵に秘すこととは全然違うものですね。
 私たちの場合は遙拝(ようはい)、遙(はる)かに拝むということ。私たちは家庭の御本尊や寺院の御本尊から、遙かに戒壇の大御本尊を心に思い浮かべ、渇仰恋慕の気持ちで信心している。それが遙拝という、正しい拝し方です。直拝などは、とんでもない間違いです。そういうことを宗門はいまやっているんです。
 それと、30数年私達と共に、覚醒運動をしてきたひとつのグループが、一知半解の教学におぼれ、慢心を起こして戒壇の大御本尊に疑義を呈している。言語道断ですよ。
 これでは戒壇の大御本尊を、宗門は利用する、創価学会は否定する、あるグループは疑義を呈するで、情けない話です。
 これはみなさん方が爪の上の土ということの証明です。指導者や師匠によって、自分の心が誤った方向に向っているのに気がつかないのは残念です。そして大聖人様が「仏法を正しく習い、信心することは難しい」と仰っている通りになっています。みなさん方は純信に、真面目に御本尊を信仰しているでしょ? 私たちにとっては簡単なことだと思っても、他の人にとっては難しいのです。みなさん方は正信の師についてきたので成仏が叶うのです。爪の上の土の人なのです。
 慢心はいけませんが、みなさん方にはこれからも、信心に自信と誇りを持って、精進をしていただきたいと思います。
 最後に、来年の39回全国大会は5月22日、兵庫で開催します。兵庫教区の皆さん手を挙げて下さい(会場拍手)。拍手はまだ早い(会場笑い)。来年しっかりやってもらったら、拍手をおくりたいと思いますので兵庫教区の方よろしくお願い致します。
 以上 議長のあいさつといたします。 (継命新聞 平成27年6月15日号掲載)